The ultra lo-fi garage rock band [The Super Amateur]
卑怯者 / Mar 2015
SRCレコードとNHBC(Now Here Broadcasting Corporation)による版権争い問題のため、「君もヒーロー」に先んじて、結局、この「卑怯者」が2015年3月にリリース。まぁ、「ノー・***」からカウントすると、セカンドはセカンドということで。
世にはばかる「卑怯者」をぶった切る爆裂ブルースパンクぜよ。
タイトル曲のシングルエディットに加えて、2015年3月に心斎橋ナウヒアミュージッククラブでTV番組用に撮影されたライブ音源と2014年8月に「沖縄歌謡フェスティバル」と題して今此処ホールで行われたライブ音源が収録されています。

1. 卑怯者 [Single Edit]
2. 卑怯者 [Live at Now Here Music
Club,MAR 2015]
3. 卑怯者 [Live at 今此処ホール 沖縄歌謡フェスティバル
with ちゅらかーぎー,AUG 2014]
◎ライナーノーツ抜粋
(ライター / bockin'on編集長 巣鴨陽一)
2015年3月、満を持して遂にリリースされた、噂の超ローファイインディーズバンド「ザ どしろうと」の初シングルとなる「卑怯者」。楽器になど触れたことのなかった(どしろうと)達が、たかだか5~6回のスタジオ練習でここまでの傑作を作り上げてしまえるのも、ひとえに、このSoul
Recovery Co.のボーカルでもあるリーダーの才によるものだろう。
キム○クをイントロに登場させ、おそらくはリーダーによるエッジの効いたギターリフで始まった後は、到底上手いとは言えないお粗末な演奏に「何じゃこりゃ?」と思わせつつも、強烈な歌詞を耳で追っていると、次第に散逸していた音が見る見るうちに塊となって、最終的に「そんなお前は~」のブレイクで「キタ―ッ!」と感じさせ、子供の「ハイ!ハイ!」に「やられたーっ!」と脱帽させられてしまう、お馬鹿で、下品で、分かりやすくも、こすずるい爆裂チューン。年季の入った相変わらずの職人技に まんまと嵌められてしまう。
ギターソロにしたってほとんど即興演奏に近いものなのだが、それでもおそらくは全てが計算されたものに違いないと感じてしまうのは小生の深読みのしすぎだろうか?いやいや、そこにはやはり、ロックの本質を訴えるリーダーの思惑があるのではなかろうか?
タイトル曲のシングルエディットに加えて、2015年3月に心斎橋ナウヒアミュージッククラブでTV番組用に撮影されたライブの音源と、2014年8月に「沖縄歌謡フェスティバル」と題して今此処ホールで行われたライブ音源が収録されており、この沖縄歌謡フェスティバルでのライブ演奏に関しては、既に海賊盤DVDが出回っているほどで、音源だけではもったいないので、是非とも手に入れて視聴してほしい。
色鮮やかな琉球舞踊衣装に身を包み、四つ竹(竹片を両手に二枚ずつ握り、てのひらを開閉して打ち鳴らす沖縄の楽器。)を手に優雅に舞う沖縄民謡ダンスユニット「ちゅらかーぎー」とのコラボレーションは圧巻。
ともあれ、メンバーの体調不良やプチ失踪(ひとり旅)、レーベル間の版権問題等、話題に事欠かない「ザ どしろうと」。現時点でファーストアルバムのリリース情報等は入っていないが、(どしろうと)なのに目を離せなくさせられてしまっているのも、これまた嵌められているわけですよ。
そして、そして、ついには、この「卑怯者」。こういう仕事(音楽評論家)をしている我々に向けて叫んでいるのではなかろうかとまで思わざるを得なくなってくるほど、聴けば聴くほど嵌っていく。まさに、CD帯に記載された宣伝文句の「世の卑怯者どもっ!覚悟しろっ!」、そのとおりなのだ。