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The Day

The Day』は、2019年に公開されたという設定の(架空の)クエンサン・タランティーノ監督のB級SFサスペンス映画。B級ながら迷俳優をふんだんに配し話題になった。キャッチコピーは「様々な場所、様々な思惑で迎える「その日」の結末に、あなたは今世紀最大の衝撃を受けるだろう!」ということで、クエンサン・タランティーノ監督お得意の一見関連がないように見える複数のエピソードが次第に関連付いていくというスタイル。緻密に計算された構成の妙は流石。ただし、物語の後半は単なるドタバタ劇のようになってしまっておりやや残念。ともあれ、映画そのものは地球環境問題への警告をテーマとしている。(ザどしろうと)のヒットシングル「ホロボセジンルイ」のほかオープニングやエンドクレジットなども(ザどしろうと)が楽曲提供しているが、サウンドトラック全般にわたり評価が高い。



製作年:2019
上映時間:110
ジャンル:SF、サスペンス、フィルムノワール、コメディ
監督:クエンサン・タランティーノ
キャスト:マイカル・ダグラス、フロ・アチーノ、イワン・カクレガー、エヴァ・レッド、ジュウデン・デンチ、モーカル・J・フォックス、マッヅ・ニテマセン、ツンドラ・ブロック、斎家十六郎、カッテニシナ・モウ・ムリーノ、 ほか



◎ザ ディのあらすじ
*映画『ザ ディ』のあらすじ(プロット)を結末まで解説しています。この先、ネタバレが含まれていますのでご注意ください。

プロット1
ゴルフ場建設予定地の広大な土地をバックに二人の男が登場。立場が上と思われる男の方が、最高のゴルフ場が備えるべきグリーンの要件のうんちくを語っている。ここが完成した『その日』が著名プレイヤーにとっても記念すべき日になるとかなんとか。この男の指図で、もう一人の男が未だ整備されていない芝にティーを刺し、ゴルフボールをセットする。さっきまで雄弁に語っていた男が真剣な顔で幾度かの素振り。その後、放ったショットから、カメラは打ち放たれたボールを追い、その球体が地球の映像に映し変わってオープニングクレジットへ。

プロット2
オープニングクレジットの後、シーンは平凡なサラリーマン夫婦の朝。夫は、今日の会議と上司への不満を漏らしながらネクタイを結ぶ。妻は夫の話を聞いているのか聞いていないのか、テレビのニュースに目を向けながら朝食後のテーブルを片付けている。ネクタイを結び終わった夫は、そのまましばらく壁掛けの鏡に映る自分を見ながら、最近感じている体の不調を訴えるが、テレビ画面の時刻がもう出勤しなければならない時刻になっているのに気づき、慌てて家を出る。夫を送り出した後、妻は鼻歌交じりでテーブルを拭き、夫のコーヒーカップをキッチンへと運ぶ。鼻歌をピタリと止めた時、エプロンのポケットからゆっくりと取り出したのは茶色の小瓶。それを見つめながら妻は「ようやく『その日』が来たわ。」と呟くのであった。

プロット3
またまたシーンが変わって、幸せそうな郊外の住宅。息子を探す母親の声。「ダニー、どこにいるの?」。庭先でフィギュアを手に遊ぶダニー。「宇宙の平和は我々が守る!」。ヒーロー役が宇宙飛行士で悪役は宇宙人。「ダニー!お昼ご飯よ!」と呼ぶママの声に、「わかったよ、ママ。」と答えるダニー。ところが、家の中へ入ろうとしたその時ダニーは突然静止し、白目を向いて片言でこう話し出した。「ワレワレハ、ワクセイホシュカンリイインカイ。ワレワレハ、ワクセイホシュカンリイインカイ。モウシタテキカンハシュウリョウ。ソノヒヲムカエタゾ。」

プロット4
宇宙人にマインドコントロールされたダニーのシーンから、いよいよストーリーにB級SF感が現れ始め、場面はゴミ集積所や地球環境観測センターへ。経年、人類が地球環境を破壊してきたことを有識者が憂うも、時すでに遅しというよくあるパターン。不可逆的壊滅的な地球規模の気候変動の兆候が現れ始めていることにあらためて気づき、さあどうするって時に円盤が飛来。円盤の中から外見的には人類とほぼほぼ変わらない宇宙人が登場し、手にした光線銃で付近の人々をせん滅してしまう。
この様子をモニターで監視する司令官とおぼしき宇宙人。どうやらオープニングに登場した宇宙船群の一隻の船内で、何か昭和チックな装置で地球に向けてメッセージを送信している。字幕によると「ワレワレハ、ワクセイホシュカンリイインカイノモノゾ。チョウサケッカニヨレバ、オマエラジンルイハユウガイ。タダチニクジョスル~。」と人類に通告している…。ああ、何てB級なんでせう

プロット5
地球という資源豊かな素晴らしい惑星を汚染しているとされた人類を滅ぼすべく宇宙人の空飛ぶ円盤が世界各地を襲撃し始め、パニックになるホワイトハウスも瞬殺で破壊される。世界中が大混乱の中、登場人物たちも次々と滑稽で無残な最期を遂げていくが、シーンは冒頭のゴルフ場建設予定地に戻り、放ったショットがステルスで隠れていた円盤の1基に当たって、円盤から現れた宇宙人に一方の男が光線銃で撃たれた時、この映画のネタバレイベントが起こる。何と、宇宙人の正体は、人類の遥か未来の子孫だった!ということで、殺された男の遠い子孫だったのだろう、光線銃を撃った宇宙人も消えてしまう。以後、現在の人類をせん滅しようと攻撃すれば自らの祖先を殺してしまうこととなり宇宙人自身が消えていくため、今度は宇宙人側がパニックに。シャンソンの名曲「ラ・メール」をBGMに次々と円盤が大洋に墜落していくシーンは圧巻。そして攻撃中止の命令が伝わりきらぬまま司令官の乗った円盤も操縦士が消えてしまい敢無く墜落し、大気圏外の宇宙船も人類せん滅をあきらめ星の彼方へと去っていくのであった。

プロット6
危機的な状況を乗り越えることができた人類。各国の大統領や首相がそれぞれに連絡を取り、世界平和に向け手を取り合い復興に取り組むことを表明する中、ストーリーは一転、日本の某京電力会社の原発で事故が発生。そもそもの起因は妻に毒薬を盛られた夫の体調不良に始まる。そう、彼は原子力発電所の操作責任者だったのである。喜劇的な失態が相次ぎ、事態は、メルトスルー、メルトアウト、チャイナシンドロームへ。致命的な核災害の連鎖が世界へと拡がり、その日をもって人類はその手で自らを滅亡に導いてしまう…。そのことを裏付けるかのごとく各地で墜落した円盤の残骸が順に消えていく。

プロット7
主要なエンドクレジットの後、ルイ・アームストロングの「What a Wonderful World」をBGMに学者が登場しプレゼンテーション。「まともな科学者ならば、最近の気候変動が我々人類が排出する二酸化炭素の影響によるものであることを疑いはしないだろうし、最新の報告書を見ても、工業化以前の平均気温から2度の上昇に抑えることは最早ほぼ不可能で、人類は将来的に34度の気温上昇に直面するだろう。もちろん、このことが直ちに世界の終わりとなるわけではないが、劇的な変化に対応するため、我々人類はあらゆる手段を尽くさなければならなくなるだろう。ただ、残念なことに、この気候変動の影響は世界人口が今世紀半ば90億人のピークを迎えたころに現れ始める。そう、そして、おそらくは貧しい国、貧しい人たちから順に、資源の枯渇による食糧難となるだろうし、そもそも海面の上昇によって住む家を失うほか、天候パターンの変化が農業にも壊滅的なダメージを与えるだろう。三度目の世界的な争いに至ることも避けられないのかもしれない。話を戻そう。今後、二酸化炭素の濃度が600ppmまで上がることはほぼ確実だ。それに応じて気候が変化することも間違いない。ただ、あなたに伝えたい。いいニュースはこの映画で見せたシナリオと異なり、この問題に関してはまだ打つ手があるということだ。」と画面のこちら側を指さし再びエンドクレジットの続きへ。























































































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